第467篇 张仪为秦破从连横说楚王
出处:战国策·楚策一
📜 原文(文言文)
张仪为秦破从连横,说楚王曰:“秦地半天下,兵敌四国,被山带河,四塞以为固。虎贲之士百余万,车千乘,骑万匹,粟如丘山。法令既明,士卒安难乐死,主严以严,将智以武。虽无出兵甲,席卷常山之险,折天下之脊,天下后服者先亡。且夫为从者,无以异于驱群羊而攻猛虎也。夫虎之与羊,不格明矣。今王不与猛虎而与群羊,臣窃以为大王之计过矣。凡天下强国,非秦而楚,非楚而秦,两国交争,其势不两立。大王不与秦,秦下甲据宜阳,韩之上地不通;下河东,取成皋,韩必入臣,梁则从风而动。秦攻楚之西,韩梁攻其北,社稷安得无危?且夫约从者,聚群弱而攻至强也。夫以弱攻强,不料敌而轻战,国贫而骤举兵,此危亡之术也。臣闻之,兵不如者勿与挑战,粟不如者勿与持久。夫从人者,饰辩虚辞,高主之节行,言其利而不言其害,卒有秦祸,无及为已。是故愿大王之熟计之也。秦下甲据宜阳,断韩之上地;东取成皋、荥阳,则鸿台之宫、桑林之苑非王之有也。夫塞成皋,绝上地,则王之国分矣。先事秦则安,不事秦则危。夫秦,虎狼之国也,有吞天下之心。秦为天子,则楚受其祸。夫秦之欲并天下也,犹楚之欲并天下也。大王何不事秦,以安楚而固秦?臣请令秦致玉帛,结为兄弟之国,终身无相攻伐。臣以为计无便于此者。”楚王曰:“善。请奉社稷以事秦。”
📖 白话文翻译
張儀、秦のために合従を破り連衡の策を行い、楚の懐王に説いて曰く、「秦の地は天下の半ばを占め、兵は四方の諸侯を防ぐに足り、山を背にし河を帯び、四方には険要の関塞を以て堅固の屏障と為す。勇猛の戦士は百万を超え、戦車は千乗、戦馬は万匹、糧食は山の如く積まれる。法令は厳明にして、兵士は艱難を恐れず死を楽しみ、君主は威厳あり果断にして、将帥は智勇兼備なり。たとえ軍を出さずとも、常山の天険を席卷し、天下の脊梁を折ることを得べし。天下の後れて帰順する者は必ず先に滅びん。況んや合従の盟を為す者は、羊の群れを駆りて猛虎を攻むるに異ならず。猛虎と羊の群れ、強弱の懸隔は言を俟たず。今、大王は猛虎(秦)に交わらずして羊の群れ(合従国)に交わる。窃かに大王の計の誤れるを思う。当今天下の強国は、秦に非ざれば楚、楚に非ざれば秦なり。両国相争いて、勢い両立せず。大王もし秦と親しまずんば、秦は兵を出して宜陽を占め、韓の上党の地は通行するを得ず。再び河東・成皋を攻め取らば、韓は必ず臣と称し、魏も風に随いて傾かん。秦は楚の西面を攻め、韓・魏は楚の北面を攻む。国家焉んぞ危うからざらんや。況んや合従の盟は、弱小の国を聚めて最強の国を攻むるものなり。弱を以て強を攻め、敵を量らずして軽率に戦い、国は貧にして兵を頻用す、是れ自ら滅亡を取るの道なり。吾聞く、兵力敵に如かざれば挑むべからず、糧食敵に如かざれば久しく戦うべからずと。合従を主唱する者は、花言巧語を以て君主の節操品行を誇大に説き、利益のみを言いて禍害を言わず、一旦秦の災禍の降らんか、応ずるに暇あらず。故に願わくば大王熟慮せよ。秦は兵を出して宜陽を占め、韓の上党を断ち、東に成皋・滎陽を取りなば、鴻台の宮、桑林の苑は、もはや大王の有に非ざるべし。成皋を塞ぎ、上党を断たば、楚は分割せらる。先に秦に事うれば安く、秦に事うるなくんば危うし。秦は是れ虎狼の国にして、天下を呑まんとする野心あり。もし秦天下を統一せば、楚は災禍を被らん。秦の天下を呑まんと欲するは、楚の天下を呑まんと欲するが如し。大王何ぞ秦に事えて、楚を安んじ秦楚の関係を固むるを為さざるや。請う、秦に玉帛を献ぜしめ、楚と兄弟の国と為り、終身互いに攻伐せざらしめん。吾、此れより善き計なしと為す。」楚の懐王曰く、「善し。吾、国を挙げて秦に事えん。」
💡 商战启示录
張儀のこの策の核心は「威嚇的交渉」と「利益の結び付け」にあり、現代の商戦においても極めて示唆に富む。彼はまず秦の絶対的実力(市場シェア、技術的障壁)をもって圧迫感を生み出し、その上で合従連盟(競合他社の陣営)の脆弱性を指摘する——小企業が連合して業界の巨人に対抗するのは、往々にして資源の分散や内耗によって失敗するのと似ている。例えば1990年代、マイクロソフトはネットスケープなどの連合に対し、IEブラウザをバンドルする(秦の「領土断絶」に相当)ことで、敵対勢力のエコシステムを迅速に崩壊させ、屈服か撤退かを迫った。張儀は「先に秦に事えれば安んじ、秦に事えざれば危うし」と強調するが、これは商業における「味方選び」の戦略に相当する。業界の巨人が買収や提携の申し出を投げかけた際、弱小企業がこれを受け入れなければ、販路の封鎖や技術供給の停止に直面する可能性がある(グーグルがアンドロイド提携先に課す強制的条項などがその例である)。同時に張儀は「兄弟の国」の約束(実質的には従属関係)をもって服従を飾り立てるが、これは大企業が「戦略的提携」の名のもとにスタートアップを吞み込むのと似ている。楚の王がついに「社稷を奉じて秦に事えん」と請うたのは、現代の意思決定者への警鐘である——強大な敵対者の威嚇と誘惑に直面したとき、独立した戦略と交渉の切り札を欠いていれば、「連衡」の策に収穫されやすい。逆に、企業は後の屈原派のように、独立した革新を堅持するか、真に強固な連合を構築すべきであり、相手のレトリックによって戦意を瓦解させられてはならない。