📖 詳細解説
拡張責任条項は、海上貨物保険における追加条項であり、通常、分損不担保(FPA)や分損担保(WPA)などの基本保険に付加され、保険者の責任範囲を拡大するために用いられます。その核心的な意味は、基本条項で定められた責任範囲を超えて、保険者が特定のリスクや損失、例えば盗難、淡水雨濡れ、不足、衝撃損傷、破損、臭気汚染などの外来原因による損失を補償することに同意する点にあります。輸出者や輸入者が基本保険では保障が不十分と感じるが、オールリスク(コストが高い)を投保したくない場合に、拡張責任条項を追加することでより包括的な保障を得るという使用場面が多く見られます。注意点としては、拡張責任条項は単独で投保できず、必ず基本保険に付随すること、その補償するリスクは通常「外来原因」に限定され、特殊外来リスク(戦争、ストライキなど)や固有の瑕疵は含まれないこと、異なる保険市場では条項の文言や補償範囲が異なる可能性があるため、注意深く確認する必要があることなどが挙げられます。オールリスクとの違いは、オールリスクが除外責任以外のすべての外来リスクを補償するのに対し、拡張責任条項は列挙された特定のリスクのみを補償し、範囲は狭いが保険料も低いという点です。