📖 詳細解説
与信枠共有(Facility Sharing)とは、国際貿易金融における取り決めの一つで、2つ以上の関連企業(親子会社、兄弟会社など)が同一の銀行与信枠を共同で利用することを指す。グループ企業でよく見られ、親会社が銀行に対して統一的に与信を申請し、子会社はその枠内で個別に信用状の発行、手形の買取、融資などの業務を行うことができる。利用シーンとしては、グループによる融資コストの一元管理、子会社の信用力不足により親会社の枠を利用する必要がある場合、銀行がグループ全体に対して与信を行う場合などがある。注意点:各構成企業の利用上限、保証方法、連帯責任を明確にする必要がある。銀行は通常、与信枠共有契約の締結を求め、個々の構成企業に対してサブリミットを設定することがある。「与信枠譲渡」との違い:共有は複数の当事者が同時に同一の枠を使用することであり、譲渡は枠の所有権または使用権の移転である。「バック・トゥ・バック信用状」とは異なり、後者は2つの独立した信用状を伴う。貿易実務家は、与信枠共有下での資金配分リスクに注意し、過剰使用による債務不履行を避けるべきである。
📝 例文
1. グループと銀行が締結した与信枠共有契約に基づき、当社は子会社として、親会社の5,000万米ドルの与信枠内で独立して信用状を開設でき、別途保証金を提供する必要はない。(説明:子会社が親会社の枠を利用して信用状を開設し、手続きを簡素化)
2. 買い手と売り手が同一グループに属しているため、双方が与信枠共有を申請し、買い手が信用状を開設する際に売り手の銀行における遊休枠を直接利用できるようになり、全体の融資コストが削減された。(説明:関連企業間で枠を共有し、資金利用を最適化)