ZHENESJAKOTHVIRUFRAR

Squarespace

定義

Squarespace(スクエアスペース)は、米国ニューヨーク発のSaaS型ウェブサイト構築プラットフォームです。2003年に創業し、2021年にNYSEへ上場(証券コード:SQSP)。最大の特徴は「デザイン性の高さ」にあります。テンプレートはすべてプロのデザイナーが制作しており、コードを書かずにブランドサイトやコンテンツECを構築できます。

DTC(Direct to Consumer)や越境ECの文脈では、「ShopifyほどEC特化ではないが、ブランドの世界観を最優先したい」という事業者に選ばれるポジションを確立しています。決済機能はSquarespace Commerce(旧Acuity含む)として統合されており、Stripe・PayPal・Apple Payに対応。日本語を含む多言語サイトも構築可能です。

類比

Squarespaceを日本の商習慣に例えるなら、「表参道のセレクトショップの内装」です。商品を並べる棚(EC機能)ももちろんありますが、それ以上に「空間そのものがブランド体験になる」ことを重視します。一方、Shopifyは「大型商業施設のテナント」、Wixは「自由にDIYできる工務店」、BASEは「駅前のpop-upストア」に近いイメージです。

つまりSquarespaceは、「売る」より「魅せる」を起点にしたDTCブランドに最適化されたツールだと言えます。

公式・料金体系

Squarespaceの料金は年払い・月払いで異なり、2024年時点の主要プランは以下の通りです(すべてUSD、年払い時)。

- Personal:$16/月(年払い)/$23/月(月払い)

- Business:$23/月(年払い)/$33/月(月払い)

- Commerce Basic:$27/月(年払い)/$49/月(月払い)

- Commerce Advanced:$49/月(年払い)/$89/月(月払い)

取引手数料は全プラン0%(ただしStripe/PayPal側の決済手数料は別途:国内カード約3.4%+¥0〜、越境は約3.9%+固定費)。

年間コスト計算式(Commerce Basic・年払いの場合)

27 USD × 12ヶ月 = 324 USD/年 ≒ 約48,600円(1USD=150円換算)

越境ECでの実質コスト例(月商100万円・カード決済比率80%の場合)

決済手数料 = 1,000,000円 × 0.8 × 0.039 = 31,200円/月

プラットフォーム費用 = 27 USD × 150円 = 4,050円/月

合計 ≒ 35,250円/月(売上比 約3.5%)

比較表

項目SquarespaceShopifyWixBASE
デザイン性◎(テンプレ高品質)○○△
EC機能○(小〜中規模)◎(大規模対応)○○
多言語対応○(手動設定)◎(アプリ豊富)○△
月額(最安EC)$27〜$39〜$27〜0円〜
取引手数料0%0%(Basic以上)0%3.6%〜
向いている用途ブランドサイト+物販本格EC自由設計個人・小規模
日本語管理画面△(英語中心)○○◎

応用シーン

1. DTCブランドのローンチ

アパレル・コスメ・雑貨など、世界観重視のブランドが「Lookbook+購入導線」を1サイトで完結させるケース。Squarespaceのテンプレ「Brine」「Forte」はファッション系に強く、Instagram連携も容易です。

2. コンテンツEC(メディア型物販)

ブログやレシピ、旅行記などのコンテンツに商品を紐付ける「アフィリエイト+直販」モデル。SquarespaceはCMS機能が標準搭載のため、SEO記事と商品ページを同一ドメインで運用できます。

3. 越境向けブランドサイト

日本ブランドが海外向けに発信する際、英語・繁体字・韓国語の3言語を手動で構築。通貨はStripe経由でUSD・EUR・JPYなど多通貨表示が可能です。

4. ポップアップと連動した期間限定EC

実店舗やイベントと連動し、SquarespaceでLPを公開→在庫限りで販売終了、というスモールバッチ型のDTCにも向きます。

よくある誤解

誤解1:「SquarespaceはECに向かない」

→ 正しくは「大規模ECには不向き」。SKU数100以下、月商300万円以下なら十分実用的です。

誤解2:「日本語に完全対応している」

→ 管理画面は英語が基本。日本語化にはブラウザ翻訳や外部ツールが必要です。フロント側は日本語表示可能ですが、フォントや組版は欧文基準のため、和文デザインには調整が要ります。

誤解3:「手数料が完全無料」

→ プラットフォーム手数料は0%ですが、決済手数料(Stripe約3.4〜3.9%)と為替手数料は必ず発生します。越境ECでは実質3.5〜5%を見込むのが安全です。

誤解4:「テンプレを選べば完成する」

→ テンプレはあくまで骨格。ブランドカラー・フォント・画像設計を自前で行わないと、量産型サイトに見えてしまいます。

関連用語

- Shopify:EC特化型。Squarespaceの上位互換的存在。

- Wix:より自由なデザイン設計が可能。ECは弱め。

- Stripe:Squarespace Commerceの決済基盤。

- DTC:Direct to Consumer。ブランド直販モデル。

- ヘッドレスコマース:Squarespaceでは非対応。大規模化時の乗り換え先。

- SEO:SquarespaceはCMS機能内蔵で記事運用に強み。

- 多通貨決済:Stripe連携でUSD/EUR/JPY等に対応。


Squarespaceは「デザインで勝つDTC」のための武器です。売上規模よりもブランド体験を重視するフェーズで、その真価を発揮します。